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栗東よしおか小児科

TEL 077-596-3700

FAX 077-596-3701

当院のへそヘルニア(出べそ)圧迫療法の方針

はじめに:

へそヘルニア、いわゆる出べそですが、新生児の10人に1人くらいの割合で見られます。80-90%が2歳までに自然治癒しますが、数センチにもなる大きなものは治りにくいことがあります。ほっといて治らなくても見た目の問題以外は体への害は無いですし、外科手術で治すことは出来ます。外見も重要だし、手術は避けたいという方は圧迫療法をすることもあります。

 

診断と治療:

圧迫療法は出ているへそを綿球や専用の圧迫材などで押し込んで固定し、それをしばらく継続することでひっこめる治療です。これがですね、自然に任せて治らなければ手術もあるしいいや!って決めてるならそれでも全然良いんですけど、どうしようか迷っているなら早めに始めた方が良いです。圧迫治療は早めに始めないと効果が期待できる期間が限られているからです。感覚的には4カ月を過ぎてからだと大きいヘルニアの完全治癒は難しくなるし、6カ月過ぎるとほとんど効果が無いくらいです。かわいそうなのは、産院や一部の小児科で圧迫のやり方だけ説明されて、あとは勝手に自宅で続けてと言われた方で、全く有効に圧迫出来てないまま時間を過ごしている方です。

 

 

当院では圧迫療法を希望するのなら出来るだけ早くの開始を勧めます。出来れば生後1~2か月までに開始して軌道に乗せたいです。なぜなら、3カ月頃にもなると乳児湿疹がお腹にも目立ってくることが多く、固定のテープが貼れなくなったりとか、4~6カ月以降にもなると圧迫そのものの効果が明らかに下がります。

 

また前述したように、小児科での管理なしで家族のみで治療を進めているときはほとんど正しく圧迫出来ていないし、それがわかって4カ月頃から正しい圧迫を始めても時既に遅しとなってしまいます。当院では治療開始後は1~2週毎に受診いただき、圧迫の効果や皮膚合併症の確認をして原則テープ固定はこちらで行います(自宅で剥がれた時のために家族でも貼り直しが出来るように予備テープは持ち帰っていただきますが)。固定剤の大きさや貼り方も、その時点での出べその大きさや皮膚の状態で変更調整していきます。

 

しばしば見かける間違ったへそ圧迫治療をいくつか挙げておきます。

・出べその大きさと固定剤(綿球の大きさなど)があってない

・テープの貼り方などが悪くて固定剤が浮いてしまってほとんど圧迫出来ていない

・毎日テープを交換していて、剥がすときの刺激で皮膚荒れを起こしてる(固定の方法にもよるが一般的には自然に剥がれるまでテープは貼りっぱなしで良い)

・固定部位で皮膚荒れどころか細菌感染が起きてしまっている

 

最後に:

どうせ治療するんなら綺麗なへそにしてあげたいと思っています。そのためにも、適切に指導管理をされずに圧迫治療をされている方で上手く出来ているか不安な方はなるべく早く受診するようにしてください。(2025/4/13)