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栗東よしおか小児科
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カゼの治療方針:
一般的には咳、鼻、のどの痛みといった症状を伴う気道感染を指しますが、下痢、嘔吐といった症状を示す消化管感染も胃腸カゼと言う方もいます。カゼといっても様々ですが、大きくウイルス性と細菌性に分かれます(そもそもカゼ=ウイルス性と定義されることもありますが)。ふだん健康な子どもには圧倒的にウイルス性が多く、抗生物質は全く効果ありません。ウイルスを殺す薬もないので(インフルエンザ、ヘルペス、水痘など一部を除いて)、子ども自身の抵抗力を後押しするように、対症療法(熱、咳など症状に対する治療)が主体になります。ウイルス性か細菌性かの判断はすぐに可能なことも、困難なこともあります。わからないから、とりあえず抗生物質飲んでおこうというのは、腸内の善玉菌などを普段から体内にいる良い菌まで皆殺しにしてしまい、下痢や免疫力低下を招くので慎重に判断する必要があります。
その中で、個人的にお勧めしたいのは漢方薬です。通常のカゼ薬が対症療法でいわば守りの治療でしたが、漢方は積極的に体本来の抵抗力を上げて早く治してしまおうという攻めの治療です。すぐに効かない、まずくて子どもは飲めないという先入観をお持ちの方が多いと思いますが、多くは即効性があり、最近の製剤化している漢方薬は飲みやすくなっています。私の子どもたちは生後3か月頃から葛根湯や五苓散を飲んできました。今でも、熱が出たらまず葛根湯、解熱剤はほとんど使いません。興味を持たれている方はぜひおっしゃって下さい(無理にこちらからお勧めして処方することはありません)。